参院選の結果は、予想してなかったわけでもないですが、 いざそうなってみると、なかなかヘビーなものですね。 前にも書いたかもしれませんし、 あちらこちらで言ったり、作品の中でも触れていることですが、 私たちは近い将来、国が亡ぶことに直面するかもしれません。 その可能性をぼんやりと感じる人は、少なくないのではと思います。
京都から実家経由で東京に戻ってすぐだった、沖島特集。 連夜連酔、有意義に送った一週間から間も無くの、 新潟での貴重な、貴重な上映イベント。 それらのことに、全く触れないままに、 時計の針をけっこう巻き戻して、6月。 いや5月だったかもしれぬ、ある出来事を備忘録します。
それは、ある晴れた何でもない午後。 いつものように、いつもの駅前を、 ああ、いつも騒がしいなあと、 携帯電話の加入勧誘や、誰々ちゃんの治療費募金活動や、 政治やら宗教の街頭演説をスルーしながら、ぼやぼや歩いていたら、 突然、自分の名を連呼されたような気がして。 え?と振り返ったら、そこにメガホンを口にする知人がノボリを持って、 選挙に行こう!戦争反対!の示威行動をしていたのでした。 彼は奇才なアニメーション作家で、とある美大の講師でもあり。 そうした大学職員たちも立ち上がってるぞという団体活動だったように、 ぱっと見て把握しました。 「署名して!署名して!」 という名指しの連呼をされ、苦笑いしかできず。 選挙に行こうのフライヤーを受け取っただけで、立ち去ってしまったのでした。 背中には 「署名してってよ~!」 の怒声を浴びながら…
もちろん僕は、参政権を持ってから今まで選挙に行かなかったことはありませんし、 九条のなしくずし法案には怒り、呆れ果てております。 が、どうして、ああいう苦笑いのチャシュネコ行為をしてしまったんだろう。 あの時、署名しなかった私に、知人はどんなに失望したかと思うと、 その後もずいぶん引きずりました。 頑張ってね!と、なんで笑顔で署名できなかったんだろう。 でも、どうも最近の風潮、政治参加の新しい流れに乗ることができず。 非常に複雑な思いがあります。 うーん。
参院選のこういう結果が明らかになった今、 なお一層の重い気持ちが、 私を押し潰そうとしております。
|